2012年12月1日

新しい島嶼学

2012年12月22日 『多様性が開く “島”の可能性~琉球の生物・言語・文化から~』 開催

国際沖縄研究所シンポジウム

多様性が開く “島”の可能性~琉球の生物・言語・文化から~

 


 

【日時】
2012年12月22日(土)13時30分~17時
【場所】
沖縄県立博物・美術館3階講堂
【主催】
琉球大学国際沖縄研究所「新しい島嶼学の創造」プロジェクト
【予約不要・参加無料】

 

【プログラム】

  • 13:30 開会
  • [個別報告]
  • 湯本貴和(京都大学霊長類研究所・教授)
  • 「島嶼の生物多様性と文化多様性―琉球列島を例として―」
  • 島嶼は、本土からの隔離の度合いによって程度は異なるが、それぞれ独自の自然と文化といえるものを育んできた。狭い面積の島内では限られた資源の持続的利用の知恵が発達していると同時に、飢餓などの災害に対する脆弱性を克服するために「外」の世界とうまくつながってきた。島の生物多様性と文化多様性を発展的に継承することは、決して「過去へ帰れ」というノスタルジックなものではない。島嶼で長年培われてきた、「外」との関係を調整しながら身近な生態系サービスを持続的に利用してきた「島の知恵」は、グローバル化の利点を生かしながらも、環境負荷を抑えた、しかも豊かな生活を推進するという極めて現代的な課題の解決につながっていくメッセージではなかろうか。
  • 大西正幸(総合地球環境学研究所・外来研究員)
  • 「ブーゲンヴィル島(パプアニューギニア)の多様な言語・文化とその未来可能性」
  • パプアニューギニアの東端の島、ブーゲンヴィルは、1980年代に、伝統的な言語・文化の継承を目的とした「村の地域学校」と呼ばれる教育システムを導入したことで知られる。長期の内戦を経て間もなく独立することが予想されるこの島で、人びとはその多様な言語・文化を、今後、どのように受け継いでいこうとしているのだろうか?島の過去1世紀あまりにわたる急激な自然社会環境の変化を振り返りながら、その現状と未来可能性を探ってみたい。
  • かりまたしげひさ(琉球大学法文学部・教授)
  • 「消滅危機言語の教育の可能性を考える―多様な琉球諸語は継承できるか―」
  • 琉球列島の諸方言は多様な下位方言から成り立っている。奄美、沖縄、宮古、八重山の各諸島間の言語差が大きいだけでなく、大きな島では地域ごとに方言が異なり、興味深い現象に満ちている。日本語の枠を超えた琉球諸語の多様性は、継承の困難さの要因の一つにもなっている。画一的な内容の指導を指向する日本の学校教育において琉球諸語継承のための教育は可能だろうか。たくさんの弱小方言によって構成される琉球諸語の継承可能性は、矛盾するようにもみえるローカルとグローバルを同居させる教育のなかにある。
  • [総合コメント]
  • 大城肇(琉球大学理事・副学長)
  • 鳩間島出身 琉球大学法文学部教授、同アジア太平洋島嶼研究センター長を経て、現在、琉球大学副学長。専門は島嶼経済学。日本島嶼学会副会長として日本における島嶼研究を牽引している。
  • [パネル・ディスカッション]
  • パネリスト:大城肇、大西正幸、かりまたしげひさ、湯本貴和
  • コーディネーター:藤田陽子(琉球大学国際沖縄研究所・教授)
  • 17時 閉会

 

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