JCS (統合参謀本部)
JCS記録(Record Group 218)は、米国立公文書館にて公開されている米統合参謀本部で作成された文書群である。この「統合参謀本部」は、日本の真珠湾攻撃(1945年12月7日)を機に第二次世界大戦に参戦した米国と、既にヨーロッパで独伊との戦争を継続していた英国との間での軍事協力を進める過程で、大統領の戦争指導を助言するために陸軍、陸軍航空隊、海軍の「統合」された参謀部として、非公式な形で置かれた。当時のローズベルト大統領の下で戦争遂行への必要度に応じて活動範囲が自由に拡大され、下部組織として様々な委員会が設置された。
ここには、対日および対琉球に関連した文書群を収録している。その対象期間は、1945年から1961年まで。全体の中で、1945年以降から1952年までの文書が大半となり、それ以降の文書は比較的少ない。その背景のひとつには、JCSの中で日本や琉球に関して検討すべき課題が減ったことにあるよう思われる。もうひとつは、JCSの文書公開が進んでいないことにあると思われる。
参考文献
我部政明「米統合参謀本部における沖縄保有の検討・決定過程」『戦後日米関係と安全保障』(吉川弘文館、2008年)16頁-50頁
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