2012年02月06日
新しい島嶼学
【報告】2012年2月3日 IIOSレクチャーシリーズ2011 第八回『21世紀を生きるオセアニアの人びと』
レクチャーシリーズ第8回、国立民族学博物館館長須藤健一氏の講演「21世紀を生きるオセアニアの人びと」が、2012年2月3日(金)18:00からてんぶす那覇4F「テンブスホール」にて開催されました。
肌寒い日でしたが、多くの人にお集まりいただきました。
須藤氏は多様な価値観がせめぎ合う場所として太平洋の島々をとらえ、その具体例としてミクロネシアのサタワル島、ポリネシアのトンガ王国、メラネシアのソロモン諸島をあげられ、その現状と展望についてわかりやすくお話しいただきました。
実地に行かれ、様々な調査研究を行ってこられた氏ならではの具体的かつ、緻密なお話でした。
なかでも、海が「隔てるもの」ではなく「繋ぐもの」だという世界観をオセアニアの人々は持っており、この価値基準の転換が同じく島嶼世界である沖縄にも必要だという指摘は刺激的でした。
氏は海洋博にも関われた経験をお持ちで、そこにある展示物の貴重性に関する改めての指摘は、沖縄に住むものとしても興味深く、平成25年春に予定されているリニューアルオープンが待ち遠しくなりました。