2016年03月03日

新しい島嶼学書籍

国際沖縄研究所ライブラリ 『島嶼型ランドスケープ・デザイン―島の風景を考える』

琉球大学国際沖縄研究所「新しい島嶼学の創造」プロジェクト編(2016)『島嶼型ランドスケープ・デザイン―島の風景を考える』沖縄タイムス社、152p、那覇

 

 琉球大学国際沖縄研究所が推進する研究プロジェクト「新しい島嶼学の創造」では、島嶼地域の景観形成のあり方を様々な観点から考えることを目的とした公開シンポジウム「島嶼型ランドスケープ・デザイン―多角的アプローチによる考察」を開催した(2014年12月7日、於:琉球大学)。本書はその報告内容をまとめたものである。それぞれ地域計画・文化・自然・歴史・防災・教育等々、異なる視点から景観形成について考え取り組んでいる気鋭の専門家7名が、多様な角度から「島」という空間に適した景観づくりについて論じている。沖縄はもちろんのこと、それぞれの島や地域には誇るべき自然や歴史、文化があり、一方で現代社会における技術進歩やグローバル化の恩恵やひずみも存在する。それらをどのように統合し、景観という形で実現していくのが望ましいのか。沖縄をはじめ、ミクロネシアの小さな島国パラオや、同じ東アジアにあり沖縄との関係も深い台湾といった他の島嶼地域の事例も取り上げながら、「島嶼型ランドスケープ・デザイン」を考えることが本書の目的である。

(本書まえがきより抜粋)

 

書誌情報等については、沖縄タイムス社のウェブサイトをご覧ください。

 

目 次

 

まえがき ―島のランドスケープ・デザインを考える― (藤田 陽子)

 

第1章 パラオの文化的景観にみる自然共生 (飯田 晶子)

 なかゆくい パラオの文化的景観を活かした新たな景観の創造

 

第2章 台湾・金門島にみる文化的景観のダイナミズム (波多野 想)

 なかゆくい 知らずして触れる歴史―台湾随一の観光地・九份の文化的景観―

 

第3章 沖縄の伝統的集落における生活景と開発

 ―慣習法によって守られてきた沖縄の風景を現代法の中でどのように保全し継承していくのか― (小野 尋子)

 なかゆくい 「沖縄らしさ」の前でたちすくむ―観光振興にゆれる島の景観―

 

第4章 減災機能に備えるランドスケープ・デザイン学 ―東アジアの風水林の視点から― (陳 碧霞)

 なかゆくい 風水と景観

 

第5章 島嶼地域における社会環境と災害リスク (神谷 大介)

 なかゆくい 離島こそ、総合的な計画を

 

第6章 世界自然遺産「奄美・琉球」の登録と持続可能な地域社会の実現に向けて

 ―人々の暮らしと照葉樹林がつむぐ島の景観― (滝澤 玲子)

 なかゆくい 亜熱帯の景観―沖縄というイメージ―

 

第7章 NPO沖縄の風景を愛さする会の取り組みと風景学習 (大城 幸代)

 なかゆくい 心地よい環境と色彩

 


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