所長あいさつ / From the Director


島嶼地域科学の確立と発展を目指して


国立大学法人琉球大学の附置研究施設である「島嶼地域科学研究所(Research Institute for Islands and Sustainability: RIIS)」は、沖縄や、島嶼としての地域課題を共有する国内外の島々を研究対象とする多分野融合型研究を推進しています。

 

これまでの島嶼地域を対象とした研究は、主に大陸のなかにある先進国の論理によって、島嶼を「大陸の周縁」と位置づけ、大陸からみた島嶼の従属性、遠隔性、狭小性、隔絶性を克服すべきデメリットとみなしてきました。それに対して、弊所は、島嶼自身の立場で主体的かつ経験的に島の課題について考察する姿勢をもち、島嶼の「当事者性」を重視する立場から研究を推進する必要があると考えています。つまり、従来の従属・周縁・隔絶・狭小等の島嶼の劣位性ではなく、新たに「多様性・結節性・独自性」という優位性概念で島嶼地域を特徴づけ、島嶼地域に新たな価値観を付与することで、従前の島嶼地域研究にパラダイムシフトをもたらすことを目指しています。

研究所において展開する「島嶼地域科学」は、一つの島嶼地域課題に「規範科学・経験科学・実践科学」の3方向からアプローチし、島嶼の過去・現在・未来に迫る学術的実践です。特に、これら3つの科学の相互往還により、理論的根拠と客観的分析に基づいた政策・方策を導出し、研究成果を現実社会において実装することを追究することにより島嶼の自律的・持続的発展に寄与していきたいと考えています。
国内外で島嶼地域研究に取り組む研究者や大学・研究機関との連携を強化し、より一般化・普遍化された学問体系としての「島嶼地域科学」の確立と発展を達成すべく、弊所は研究活動を精励的に行って参ります。この「島嶼地域科学研究所」に対しまして、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 

2021(令和3)年4月1日

 

島嶼地域科学研究所
所長 波多野想

 


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